学生ローンが抱える懸念材料

東京都新宿区高田馬場という街では、学生ローンという看板がかなり目立つ。
学生専門のローン会社だ。
学生なら申し込み資格は有しており、審査が通れば最大で50万円まで借りることができる。
ただし、50万円借りられることは滅多になく、せいぜい35万円がいっぱいだろう。

借り入れには当然審査があるが、大手消費者金融と違って比較的通りやすいことで知られる。
大手と比べるとATMが使えないなど利便性では劣るものの、他の要素はまんざら負けてはいない。
例えば、金利についてはほぼ同等か、むしろ学生ローンの方が安い場合もある。
返済方法についても、学生ローン特有の元金自由返済により、学生にとっては柔軟性があり人気の要因ともなっている。
ただし、利息だけ返していては、いつまでたっても残高が減らないので、自分なりのルールをきちんと決めて返済することが重要だ。
「利息だけ」は、どうしてもやむをえない場合のみとする考えが大切だ。

●使い道にも注意しよう
学生ローンを利用することは決して悪いことではないが、使い道には十分気を付ける必要がある。
利用者の中には、毎日1万円、2万円とチビチビ追加追加で借入をする者も多いが、このパターンは決まってパチンコである。
この借り方は非常に危険で、1ヶ月もしないうちに何十万円という借金を背負ってしまうことも少なくない。

また、最近特に目に余るのが、楽をして大きく儲けたいという射幸心につけこんだ高額なネットワークビジネスだ。
金額にして50~60万円、もはや学生が遊び心でやるような金額ではない。
仮に自己資金で用意できたとしても手を出すべき話ではないが、その資金の出所が借金では目も当てられない。

パチンコにせよ、ネットワークビジネスにせよ、楽をして儲けたいという意味では同じである。
お金は汗水流して働いて得るものだ。
大人になって資金に余裕ができたならば、多少の息抜きとしてのパチンコもありだが、よもや大人になってまでネットワークビジネスに手を出すようでは、学習能力のなさすぎにもほどがあるというものだ。

学生ローンの使い道は、やはり学費の足しや、友人と旅行に行くなど、有意義なものに使ってほしいものだ。
学生ローンがよく叩かれる理由は、お金の使い道が非健全的な目的で使われることが多い為で、実は問題はその背後にあるのだ。
こういった問題がクローズアップされるごとに、貸金業法を改正したりするのがお役人だ。
まったくお門違いにも甚だしい。
叩くべき相手は、学生を騙してお金を毟り取ろうとする詐欺師の方ではないのか?

似たような問題で、学校で起きるイジメ問題がある。
イジメを受けた先生が全く話を無視したのであれば問題だが、ほとんどの場合、問題はイジメた方の生徒であって、また、その親に責任がある。
しかし、誰もその生徒やその生徒の親を責めようとはしない。
責めにくいからだ。
一方、学校は責めやすく、場合によっては損害賠償も請求できる。
したがって、クレームは皆学校側へと向かうのだ。
本来叩くべき相手ではなく、責めやすい相手を責めるという流れは、どの世界でも同じだ。

では、どうすれば良いか?
詐欺罪の罪をもっと重くすること、イジメに関しては、これも犯罪にすることだ。
少年法の改正という分厚い壁があるが、いつか誰かがこの問題に着手しなければ、永遠にこういった問題は根本解決しないだろう。

[relation]
学生ローンのカレッヂ

と、いうわけで、今回は学生ローンの資金の使い道と、問題視されるネットワークビジネスとの関連について私見ではあるが意見具申とさせて頂いた。
学生ローンや消費者金融業界では、他にも様々な問題が山積されている。
当サイトでは、このような問題点を取り上げ、独自の分析と解説をしてゆく所存だ。
ぜひ、参考にして頂ければ幸いである。